週末に仕込む セロトニンUP簡単作り置きレシピ
忙しさに負けない心と体を作るには
日々の仕事に追われ、食事をおろそかにしていませんか。コンビニエンスストアで済ませたり、簡単に食べられるもので済ませたり。栄養バランスが偏りがちになると、体の疲れが取れにくくなるだけでなく、なんとなく気分が晴れない、落ち込みやすいといった心の不調を感じることもあります。
心身の状態を整えるためには、毎日の食事が非常に重要です。特に心の安定に関わる神経伝達物質「セロトニン」は、食事から摂る栄養素を材料として体内で合成されます。セロトニンが不足すると、気分の落ち込みや不安を感じやすくなると考えられています。
忙しい平日にバランスの取れた食事を準備するのは大変かもしれません。そこで今回は、週末にまとめて作っておけば、平日の食生活がぐっと楽になる「セロトニンUP簡単作り置きレシピ」をご紹介します。
食事と心の関係 セロトニンとは
セロトニンは、「幸せホルモン」とも呼ばれる脳内の神経伝達物質の一つです。心の安定、気分の調整、幸福感に関与していると考えられています。また、睡眠や食欲、消化器系の働きにも影響を与えています。
体内でセロトニンを作るためには、いくつかの栄養素が必要です。主な材料となるのは、必須アミノ酸の一種である「トリプトファン」です。トリプトファンは体内で合成できないため、食事から摂取する必要があります。摂取されたトリプトファンは、脳に取り込まれた後、ビタミンB6、ナイアシン、マグネシウムなどの助けを借りてセロトニンに変換されます。
つまり、セロトニンをしっかり作り出すためには、トリプトファンを含む食材を摂るだけでなく、その合成をサポートする他の栄養素もバランス良く摂取することが大切なのです。
なぜ作り置きがセロトニンUPに役立つのか
忙しい方が作り置きを取り入れることは、セロトニンUPに効果的です。
- 計画的な栄養摂取: 週末にまとめて作ることで、セロトニン合成に必要な栄養素(トリプトファン、ビタミンB6など)を含む食材を意識的にメニューに取り入れやすくなります。平日に慌てて食事を選ぶよりも、栄養バランスを整えやすくなります。
- 心の余裕を生む: 毎食の準備にかかる時間や手間が減ることで、心に余裕が生まれます。「今日の食事はどうしよう」というストレスが軽減されることは、メンタルヘルスにとっても良い影響を与えます。
- 不規則な食生活の改善: 外食やコンビニ食に頼りがちだった人も、自宅にセロトニンUPに繋がる食事が用意されていることで、規則正しく栄養のある食事を摂りやすくなります。
セロトニンを増やす「作り置き向き」食材
セロトニン合成に必要な栄養素が豊富な食材で、かつ作り置きに向いているものをご紹介します。
- トリプトファン: 豆腐、納豆、味噌などの大豆製品、チーズや牛乳などの乳製品、卵、鶏むね肉、かつお、マグロ、ナッツ類、バナナなど
- ビタミンB6: かつお、マグロ、鮭、鶏肉、バナナ、パプリカ、ブロッコリーなど
- 炭水化物: 玄米、全粒粉パン、パスタなど(トリプトファンが脳に取り込まれるのを助けます)
- マグネシウム: 豆腐、納豆、海藻類、ナッツ類、ほうれん草など
これらの食材を組み合わせることで、効率的にセロトニン合成をサポートできます。
簡単セロトニンUP作り置きレシピ
ここでは、セロトニンを増やす栄養素が摂れて、忙しい平日でもサッと食べられる簡単な作り置きレシピを3つご紹介します。
レシピ1:鶏むね肉とブロッコリーのゴマ和え
- セロトニンUPポイント: トリプトファンが豊富な鶏むね肉、ビタミンB6を含むブロッコリーを使用。
- 材料:
- 鶏むね肉 1枚 (約250g)
- ブロッコリー 1/2個
- A: 醤油 大さじ1.5
- A: 砂糖 大さじ1
- A: 酢 小さじ1
- A: 練りごま 大さじ1
- A: すりごま 大さじ1
- 作り方:
- 鶏むね肉は沸騰したお湯に入れ、火を止めて蓋をし、余熱で中まで火を通す。粗熱が取れたら手で裂く。
- ブロッコリーは小房に分け、耐熱皿に入れて電子レンジで柔らかくなるまで加熱する(600Wで2〜3分目安)。
- ボウルにAの調味料を全て混ぜ合わせる。
- 3のボウルに1の鶏肉と2のブロッコリーを加えて和える。
- おおよその調理時間: 15分
- 保存期間目安: 冷蔵庫で3〜4日
レシピ2:きのこのマリネ
- セロトニンUPポイント: 炭水化物代謝を助けるビタミンB群を含むきのこ類は、セロトニン合成にも間接的に関わります。手軽に野菜をプラスできます。
- 材料:
- お好みのきのこ(マッシュルーム、エリンギ、しめじ、舞茸など)合計200g
- ニンニク 1かけ(みじん切り)
- オリーブオイル 大さじ2
- B: 酢 大さじ2
- B: 砂糖 小さじ1
- B: 塩 少々
- B: 黒こしょう 少々
- 乾燥パセリ(お好みで)
- 作り方:
- きのこは石づきを取り、食べやすい大きさに切るか手で裂く。
- フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて弱火で熱し、香りが出てきたらきのこを加えて炒める。
- きのこがしんなりしたら火を止め、Bの調味料を加えて混ぜ合わせる。
- 保存容器に移し、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす。
- おおよその調理時間: 10分
- 保存期間目安: 冷蔵庫で4〜5日
レシピ3:豆とひじきの和風煮
- セロトニンUPポイント: トリプトファンを含む大豆製品(ミックスビーンズなど)、マグネシウムを含むひじきを使用。
- 材料:
- 乾燥ひじき 10g
- ミックスビーンズ(水煮缶) 100g
- 人参 1/3本(千切り)
- 油揚げ 1枚(短冊切り)
- ごま油 大さじ1
- C: だし汁 200ml
- C: 醤油 大さじ2
- C: 砂糖 大さじ1
- C: みりん 大さじ1
- 作り方:
- 乾燥ひじきは水で戻して水気を切る。
- 鍋にごま油を熱し、人参、油揚げ、ひじきを炒める。
- 全体に油が回ったら、ミックスビーンズとCの調味料を全て加え、汁気が少なくなるまで煮る。
- 保存容器に移し、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす。
- おおよその調理時間: 15分
- 保存期間目安: 冷蔵庫で4〜5日
これらの作り置きを、ごはんやパン、他の野菜料理と組み合わせて平日の食事に取り入れてみてください。
作り置きを上手に活用するために
- 清潔な保存容器を使う: 食品の傷みを防ぐため、使用する容器は清潔なものを選びましょう。
- 完全に冷ましてから保存: 温かいまま蓋をすると水滴がつき、傷みの原因になります。粗熱をしっかり取ってから蓋をしてください。
- 日持ちを考慮する: 紹介したレシピは比較的日持ちしますが、あくまで目安です。調理環境や保存状況によって変わるため、早めに食べきるようにしましょう。
- 冷凍も活用: 量が多くて食べきれない場合は、小分けにして冷凍することも可能です。
まとめ
忙しい毎日の中でも、食事は私たちの心と体の基盤を作ります。週末に少し時間を取ってセロトニンUPに繋がる食材を使った作り置きをしておくことは、平日の食生活を改善し、心身の健康をサポートする有効な手段です。
ご紹介したレシピはどれも手軽にできるものばかりです。ぜひ試してみて、食事を通じて心地よい毎日を送るための一歩を踏み出してみてください。心と体のバランスを整える食事が、きっとあなたの幸福度を高めることでしょう。